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プロジェクトマネージャのいろいろ

ここでいう「いろいろ」はいろいろな管理手法のことではなく、いろんな役割を持つPMがいることを話します。
これらのマネージャは組織やどんなプロジェクトであるかによってあったりなかったりします。どれが偉いとかというものはありません。規模に応じて組織や役割を分割統合して責任を果たせるようにするものです。つまり広くすべてを行うか分割して少しづつ担当するかの違いになります。

① 与えられたプロジェクトの遂行のみをするマネージャ
案件が持ち上がったらその都度ごとにプロジェクトマネージャを選定しそのプロジェクト全体を遂行してもらうタイプのマネージャです。大抵の場合、営業部門か上司が仕事をとってきて、それを人に割り当てていく感じで進めていくタイプです。
ある意味イベントドリブンで、PJの遂行に責任を持ち、与えられた範囲内で成功させていきます。
ソリューションベースの特定のノウハウや技術を元にそれに関するプロジェクトを遂行していくマネージャにこのタイプが多いですね。
ここでイメージしているタイプは1PJ1マネージャ程度の規模のものを想定しています。技術者上がりのマネージャはこのようなタイプの仕事が向いているかもしれませんね。

② パークを与えられ、営業戦略を含め策定していくマネージャ
特定のお客様や業界を自分のパークとしてその中での様々なお客様の課題を解決していくタイプのマネージャです。あるパーク(市場)を担当として与えられていますから、その行う範囲は各PJの成功のみならず、そのパークでの事業の拡大が入ります。大抵の場合範囲を与えられると一PJではありえませんから、複数のPJを並行してみていくことになります。
そうなってくると部門の管理的なもので、複数のリーダを使って複数のプロジェクトを管理することになります。規模によって、マネージャと呼ぶのか部門規模であれば部門責任者ということになるのでしょう。
複数プロジェクトを並行して管理していく技術が必要になります。組織作りの技術が強く要求される立ち位置ですね。
ここではパーク(市場)を範囲として与えられるものとして書きましたが、ソリューション(技術・製品)という範囲もあり得ます。同じように、そのソリューションを利用する複数のお客様のPJを管理する必要がある場合もあります。あたえられている「範囲」の概念が違うだけで同じ話です。

③ 巨大プロジェクトの一部を担い責任を果たしていくマネージャ
大きなプロジェクトとなると一人では管理しきれなくなることがあります。その場合、複数のマネージャに役割を分割して管理させることがあります。
開発と基盤と運用とQCD管理に分けて、それぞれマネージャが付き、その上にさらにプロジェクト統括責任者(これは部長だったり・マネージャだったり)が付くことが多いです。
それぞれマネージャはメンバーを持って行動しますが、実態はプロジェクトマネージメントチームとして行動することになることが多いです。
サブシステム事態が巨大である場合、サブシステムを管理職が管理することもあります。この場合は、そのサブシステムの専門家であると同時に、サブシステムをPJと同じにとらえ、その中のQCDをはじめとして、人材育成・人事管理等も範疇として行っていく場合もあります。

あなたはどれになりたいですか?

ほかにもPJタイプでの分類もあります。

用語説明:パークとソリューション

どんな組織を想定しているか

組織の規模としては比較的大きなもの、マネージャーレベルで年間一桁億円、部門で数十億円、事業部門で数百億円程度の組織を想定しています。

いろいろな「あるある」的な話は小規模ではあてはまらない物もあるかもしれません。

想定する組織構造としては単純化しますが、ピラミッド型で構造は、プログラマ、チームリーダ、サブシステムリーダ、などのローアーマネージメント、プロジェクトマネージャ、部長・部門長などのミドルマネージメント、事業部幹部・役員・社長などのトップマネージメントがあるピラミッド構造の前提ではなします。

プロジェクト全体を管理したりする課長レベルの職級(職位)をここでは課長、役割(役職)をプロジェクトマネージャと表現します。課長の職級を上でまとめるのが部長、ある区切られた範囲の課をまとめるのが部門長という役割として話します。部門を束ねて、事業責任を負うのが事業長・経営層と表現します。

組織によっては職級(職位)は第何等級という風に細かい数字(十数等級ある場合もある)で表現されることもあります。これらは給与レンジと密接で役割にかかわらない位を表現します(単純に給与等級を表すために職級がある組織もあります)。


★図、ピラミッド図 プログラマ、チームリーダ、サブシステムリーダ、プロジェクトマネージャ

各役割の想定定義については、本文の中で触れていきますのでそちらを参照ください。

ご自身の組織に合わせて本書の役割を何と呼ぶかで読み替えてください。きっと思い当たる節や、こんなことあるあると思っていただけることと思います。