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プロジェクトをマネージメントするうえでの技術

コラム:怒る、叱る

「怒ることと叱ることは違う」、よく言われることですが、整理してみましょう。
怒る場合典型的なのは「ぷりぷり」という感じでしょうか?つまり、怒るのはその人個人の感情の状態で、その行動は、その人の思いや感情状態を解決したいときあるいは、相手に伝えたいときに出る直接的な行動になります。
叱る場合も相手に何かを伝えるという点では一緒ですが、伝えたい事柄が「自分の感情状態」ではなく、「間違いに対する回復」である点で大きく違います。
叱る手順としては、「気づかせる⇒理解させる⇒反省させる⇒行動の促し」となろうかと思います。空き地で野球をして、窓を割った時に出てくるかみなりオヤジ的にやるならば、

①気づかせる「こらー!!」
②理解させる「こんなところで野球をやってはいかーん、窓を割ってしまっただろう!」
③反省させる「何をしたから窓が割れたかわかるな、ごめんなさいは?!」
④行動の促し「もうやるなよ、気を付けるんだぞ」

という感じでしょうか。
叱るときは、何を伝えたいのか、具体的には、どういう気づきをさせるべきと考えるのかを整理して、自分でわかったうえでしかるべきです。
部下に失敗をさせてしまった上司を叱る場合、管理せずに放置していたことを叱るのか、その部下が失敗しないように事前にチェックすべきであったことを叱るのか、失敗したときにその傷口が大きくならないように行動しなかったことを叱るのか、それぞれその管理者が何を怠ったかによってポイントを絞ってしかるべきです。
だいたいの叱るポイントを押さえたら、今度は叱り方ですが、①のところで直接てきにこちらから言うという方法もあります。ほかにも、何が悪かったと思うかコーチングの傾聴手法で引き出す手もあります。自分で引き出した場合、そこには理解もついてきているとよいでしょう、注釈を加えてたとえば「そうだなそこのところが足りなかったな、別な観点でこう見ると、そのことがよくわかると思う。過去にもこういう例があった」などと、理解を深まらせる話をするのもよいでしょう。そのうえで期待する行動をさせるのが良いと考えます。
やってはいけないのは、複数の事柄を抱き合わせで叱ることです、何をしていいのかぼんやりしてしまいます。子供や犬をしつける時のやり方です。人間は大人になったとしても本質的には変わりませんから、やはり、叱るときにはポイントを絞ってもっとも理解させたいことのみをしかるべきです。

大人なんだから」と思うかもしれませんが意外と重要ですよ。

マネージメント本

マネージメント本は多く概念的であったりします。
このような理念でとかこのように行動をとか

マネージメントにはレベルがあってローアマネージメントミドルマネージメントトップマネージメントです。

マネージメント本のマネージメントというと通常はトップマネージメントを指して経営層向けの記述であることが多いです。
ローアマネージメントの実践的な内容が少ないのが一般的です、もちろん、抽象化してあてはめれば参考になることは非常に多く、バイブルにすべき内容も多いです。

★図、トップマネージメント⇔ローアマネージメント必要とされる資質

当然トップ向けであるということは中身は概念的になります。なぜか!
トップの人間は全体最適を求める必要があるので偏った一部の事情に方針を合わせることが吉ではないからです。
現場はそれぞれの事情・状況に合わせて個別最適を目指しますから短時間での臨機応変な対応が求められます。

★図、トップとローでのマネージメントの違い

我々は経営者ではありませんから、このローからミドルに向けての実践をやっていきましょう。

とはいえ、正しい知識ディシジョンはどうあるべきかなどの話は偉い人の話にはかないませんから、その部分はいろいろな本などを紹介させていただきます。