技術力-運用技術

運用に関してみると、派手な分野ではないように見えます。しかし、システムを使う上では重要な位置を占めていてこれ自体技術といえます。

(イ) 業務運用

業務そのものをしたり業務をサポートする運用業務を指します。業務そのものをする例では、人事システムであれば、人事異動時の大量のデータの入力検証、社員証の発行連絡等となります。業務をサポートする運用の例としては、ヘルプデスクによる業務システムのトラブルに対応したり、業務システムの使い方を講習する研修を行ったりとなります。

システムの開発を請け負った場合はあまりここまではないのですがSIを請け負った場合は業務そのものまで踏み込んで実施することが多いです。

(ロ) システム運用

この場合のシステム引用はシステムの稼働を監視して常に稼働状態を保つことを意味します。

(ハ) LCM

数年前から言われだした新しい考え方でライフサイクルマネージメントというものがあります。システムのライフサイクルをすべて管理して運用するという考え方です。設計から運用まで請け負うSIと何が違うのかというと、現在のシステムの使われ方や問題点を現行の運用の中で吸い上げて分析し、システム改善や次期システムのシステム化方針に持っていき、時期につなげるというサイクルを回し続ける考え方です。

民間の企業ではこれらの考えに基づいてシステムを一手に引き受けるというのは企業の戦略から有効であろうと思います。

官公庁では問題があって、自社内にLCM部隊があって回していくならともかく、SIとして外に出している場合、この考え方だと次期システムの仕様を現行業者が決めることになります。公平性の観点から仕様を決めた業者(コンサル業者)は入札に参加できませんから毎回業者が変わることになるか、そのようなことになるような調達は業者として避ける傾向にあります。なぜなら、費用をかけて身につけたノウハウが無駄になるからです。多くの場合業者は血を流しながら初回はノウハウを身に着けるのです。

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